葬儀を終えて。

 

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 豪雨被害が拡大しそうで心配していますが、対処の方法も無いほど強烈で、被害が少ないことを願うばかりです。

 

 

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(芙蓉―亡くなられた方の庭と、隣の庭の花から)


 会合に出かけようと準備をしようと思っていた時、
米寿を間近にした老女が亡くなったとの電話。


 葬儀日程も決まり、一切を葬儀社に依頼するが、
葬儀委員長を受けてもらいたいとのこと。

 

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 亡くなった方は、未婚で妹との二人暮らし。


 取りあえず自宅に駆け付けたが、
妹も普段から体調悪く、この時は精神的にも不安定なようす。


 対応できないから、近所の人には来ないでもらいたいと言う。

 

 断片的に話されることを聞きながら、再確認も出来ずに自分なりに状況をまとめる。


 仮通夜も、住職が遠くに出かけており、戻った時点で行うとのこと。

 

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(直径20㎝以上ある芙蓉)


 我が町内会は、訃報を回覧で知らせることになっているので、
急いで回覧を作成し、各班長に回覧の依頼を済ませて、2時間ほどの会合に出かけた。

 

 訃報を聞くと、親しい人は弔問に行くのが普通であるが、
弔問をご遠慮されたい旨の回覧なので、その趣旨の問い合わせがあちこちからくる。

 

 

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 翌日の新聞『お悔み欄』を見ると、通夜の時間が違う。
今回は再確認していなかった大失態。

 

 北海道では死亡の手続きをすると、本人の了解を得て担当者が新聞社に報告するシステムになっている。
 新聞のお悔み欄には、全道の亡くなられた方の葬儀日程などが無料で掲載される。
これを見て空き巣や、詐欺行為もまれに起きているようだが。

 

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 通夜に参列する人はおおよそ推測できるのだが、すべての家に訂正文を配り歩く。


「心にゆとりをもって仕事をしないと、ただの事務屋になるぞ」

「再確認を必ずすること」などと言っていた自分を思い出しながら。

 

 

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ハマナスの実 - 食べても害は無い??が、種ばかりとのこと)

 

 


 我が町は『地域医療』体制を整えており、本人が希望すれば、

訪問診療(往診よりも計画性、内容の充実あるもの)や、訪問リハビリ・ヘルパー派遣・配食サービスなどを活用して、可能な限り自宅療養を行う。

 

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(ぶどう - 食べごろはまだ先)


 亡くなった彼女も、複数の病気を持ちながらこれを利用し、

水割りの日本酒をたしなみ、訪問リハビリの一環で買物をし、

体調良い時は、おしゃれをして興味あるところに出かけて、日々の生活を楽しんでいた。

 

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(8月20日18時前に撮影)


 それでも体調を崩すと、緊急通報装置(ボタンを押すと119番通報される)で、救急車と担当医師が駆けつける。


(独居老人の場合は、玄関の鍵が開かないことも有るので、本人が指定する近所の者も同時に対応することがある。)


 医師の応急処置で終える場合もあるが、入院になることも有る。

 

 

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 何度も入退院を繰り返しながら生活してきたのだが、
この度は間もなく退院と言われながら、急変し病室で亡くなった。


 高齢者にはよくある事例だろう。

 

 

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 通夜の住職の説教で「自宅で亡くなった」と言う。

あのような状況だから住職も誤解したのだろう。


 直後の葬儀委員長の挨拶。


 誤解を訂正することも何なので、用意していた原稿の内容を変更しながら、汗をかきながらの挨拶となった。

 

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 確認不足が誤解を生み、

対応に苦慮して、忘れることのない葬儀となった。

 

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カノコユリ ― 亡くなった方が好きだった)