白鳥と友の死(渡り鳥6)

f:id:isourounomitu:20200414235741j:plain


 前々回と同じ川の白鳥。

個々の表情が表れているだろうと思う写真をアップで。

f:id:isourounomitu:20200414235820j:plain

 ほとんど真上から写したので、

茶色い水の色がまともに出てしまっているが、

見方によっては水の僅かな動きが感じられるかも。

f:id:isourounomitu:20200414235858j:plain


  
以下写真だけを見ていただこうと思っていたのだが。

f:id:isourounomitu:20200414235930j:plain


 白鳥が羽を休めていたわずかの期間に、

いろいろなことがあった。

f:id:isourounomitu:20200415000008j:plain

f:id:isourounomitu:20200415000021j:plain


 親友の見舞いに行って、

冗談を言いたら笑っていたが、

 

10日前よりも体力が劣っていたことは感じた。

f:id:isourounomitu:20200415000109j:plain


 久しぶりに明るい雰囲気になったと、

奥さんがご丁寧にお礼に来てくれた。

f:id:isourounomitu:20200415000140j:plain

 

そして、

見舞い行った3日後に亡くなった。

f:id:isourounomitu:20200415000209j:plain


 糖尿病だった彼は、

12年程前に腎臓が機能しなくなり透析となった。

f:id:isourounomitu:20200415000259j:plain


 糖尿からの透析は、節制しなければ

10年の命(統計数値)であることを彼は知っていた。

f:id:isourounomitu:20200415000357j:plain


 糖尿はそもそも過食。

透析になると、一般的食事よりも量・質とも抑えられるから大変だ。

f:id:isourounomitu:20200415000429j:plain


 透析後の数年間は生活面でも節制され、まさに優等生。

 

保健指導の講師にならないかと冗談を言っていたほどだった。

f:id:isourounomitu:20200415000459j:plain


 そのうちに、透析生活に疲れたと言い始めたことから、

週3回定期に仲間が集まることになった。

透析に送り出す(励ます)会。

f:id:isourounomitu:20200415000527j:plain


 ほぼ10年飽きずに続いたこの会は、

国政から三面記事までの雑談や昔話で、

励ます言葉はほとんど無かった。

f:id:isourounomitu:20200415000554j:plain

 


 高齢者が足腰を骨折すると元の生活に戻れなかったり、老化が急激に進む事例を見てきたが、

 

12月に足を骨折した彼が、そのようになるとは想像もしていなかった。

f:id:isourounomitu:20200415000623j:plain


 建設会社の社長の彼は、数年前に社長の席を退き会長となった。

だが、付合いのある多くの者は、申し合わせしたわけでもなく、

その後も社長と呼び続けてきた。

f:id:isourounomitu:20200415000659j:plain



 彼を社長と呼んでいたのは、会社の社長ではなく

皆の心の中で、地域の社長として位置づけられていたのだろうと思う。

f:id:isourounomitu:20200415000735j:plain


 確かに住民の指導者だった。

奥さんも、ママさんと呼ばれていた。

f:id:isourounomitu:20200415000759j:plain