亡き友の庭で写した思い出の写真(その4、最終)

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(ご主人の遺作)

 

 皆様のブログを見ながら、何とか無事のようで安堵しております。

 被災された方々には、早く日常の生活に戻られるように願うばかりです。

 

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 Aさんは子供、孫に恵まれた生活をしていた。

 東京の孫がセットしたラインだかメールだかで、毎日定期的に連絡をし合っていた。

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(待雪草-まつゆきそうの原種)

 ロシアの劇団が北海道講演した時の代表から受け取ったもの。

 枯れてしまったものと、とっくに忘れていたが、

茂みの中で育っていたことを今年発見。

 

 毎日の連絡が途切れた時、私に何かあった時だとAさんは笑っていた。

 Aさんは一方、独居を意識して死んでから子供達に迷惑をかけたくないと、

遺書を定期的に書き換えていたようだ。

 

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(青いカエル) 

 H29年夏、温室にアオガエルが居るとの知らせ。

  埼玉などでアオガエルが繁殖し数千円以上?で取引されていたことを後に知る。

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 この目立つ色のカエルはヘビに狙われるからと、

まさに温室生まれの温室育ち。

 翌年には、この青いカエルは見かけなかった。

 

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(スズメたちも自由に飛んでいた)

 

 弱肉強食を見守りつつ自然を愛していた。

木々には野鳥たちがたむろして、

冬は用意したエサに群がる。

 

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アカゲラ

 

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(シメ)

 

 滅多に人里に出てこない臆病者のミヤマホウジロもやってくるほど。

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(ミヤマホウジロ)

 

 小鳥たちをハイタカが狙うので、餌場の近くに木の枝を雪に差し込んで、ハイタカが直接進入できないようにした。

・・・チョットだけ弱いものの見方。

 

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ハイタカ

 

 この地域では生息が記録されていなかった、オジロワシも昨年から来ていた。

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オジロワシ

 

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ワスレナグサ

 

 9月27、定期連絡が無いので、遠くに住む息子さんが駆けつけた。

 風呂に入る前か後なのか、脱衣所で亡くなっていたとのこと。

 検死が終えるのを待って、

母の遺言により身内だけで火葬をしたそうだ。

 (単身者が死亡後自宅で発見されたときは警察が検死に回す)

 

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(再度、ミヤマホウジロ)

 

 私達夫婦にも遺書があったのでと、

連絡を受けたのが10月1日夜。

 

 遺書には「一足お先に逝かせて頂きます」と、合わせて感謝の言葉があった。

 

 10月に息子さんの所に行く予定だったが、

想い出の詰まった自宅で人生を終えた。

 遺影を新たにしたいと昨年頼まれて写した写真が、

遺骨の横で笑っていた。

 子供達への遺書には、

私の妻からのプレゼントの服を着て、私に遺影を作ってもらったことも書いてあったそうだ。

 

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(昨年、自宅前のエゾノコリンゴの花は特別な満開だった ~Aさんと)

  

 自然を愛し、頑張り続けた姿を、

これまで写させていただいた沢山の写真と

思いでの言葉を添えて、

偉大だったおかあさんを子供達に伝えた。

 

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