(お寺に寄贈した大きな灯篭)
陶芸家の夫が他界してからも、築100年を超える古民家で一人暮らしをしていた彼女(A)はもういない。
(フーセンカズラ)
500坪ほどの敷地で花や野菜を育て、野鳥なども育て、自然を愛しながら暮らしていた。
とは言っても夏の農作業、冬の除排雪、春秋の時季の準備など、仕事量は半端なものではなかっただろう。
(エゾクロユリ)
そんな苦労をしりながら、私は写真を撮らせてもらうだけだった。
私のブログ写真は、この広い庭で写したものが多い。
今回から数回、Aさんを偲んでのブログ。
(ヤーコンの花)
ヤーコンを栽培し続けていたが、暑さが続いたH19年10月
ヤーコンの花が初めて咲いたと喜んでいた。
北海道では花が咲く頃には、初霜にあたり花を見ることはほとんど無い。
温暖化の近年、北海道でも咲くことはあるが、当時は非常に珍しかった。
(楠 蚕 くすさん の産卵―納屋の中から撮影)
羽に目玉模様を持ち、夏のある夜一斉に乱舞する楠蚕は、
翌朝に産卵するが、口が無いので、1~2日の命。
(産卵―納屋の外から撮影。卵はビーズのよう)
楠蚕の幼虫は、長く白い体毛なので、『白髪太郎』と呼ばれている。
戦時中はこのマユが利用されたほか、食料にもなったそうだ。
(白髪太郎)
白髪太郎は、一夜にして網状の俵の様なマユを作り、
その『すかし俵』の中で成長する。
(透かし俵-白髪太郎の住まい)
これらはみんなAさんに教わったこと。
最近では街灯の周りを飛び回る楠蚕を見たことが無い。
(メガネ露草)
露草はAさんの好きな花で、写してほしいと頼まれた。
昔、ムラサキ露草を絞ってインクにしていたそうだ。
(ムラサキ露草)
(今年初めて自然に咲いた白い露草―トキワ露草)
次回もAさんに教わったことを、彼女の庭で写させてもらった写真とともに。