台風17号が温帯低気圧に変わり、雨も風もさほどのものではなかった。
「弱い者いじめばかりせず、俺にかかってこい」と台風に言ってやりたいほど、今日の日中は清々しい秋晴れ。
(アキカカネ?)
今日は昆虫最後のトンボの写真。
池そばでよく見たオニヤンマやギンヤンマなど、大型のトンボは数年見たことが無い。
それなりに見かけるイトトンボは、
一か所で細い体を動かさずジッーとしている。
イトトンボの飛ぶ姿を写したくてカメラを構えるが、
腕と目が疲れて粘り負けの繰り返し。
顔と羽を一瞬動かす以外何の変化もない。
砂を振りまいても動じない。
石ころを投げれば当たらない。
ようやく花に当たっても、2・3秒離れて元の位置。
その顔、怒っているのか? 嘲笑っているのか?
その日はヘリコプターがしきりに飛んでいた。
トンボとヘリコプターを見ていると、竹とんぼを思い出した。
私は子供の頃、客との会話を聞くことが好きで、家の中にいることが多かった。
だから、竹とんぼを最初に手にしたとき、友達はすでにベテランだった。
竹とんぼの、手のひらでこする竹ひごの心棒部分から、羽だけが離れて飛ぶものと思っていた。
飛ばし方を友達は丁寧に教えてくれた。
瓶ジュースのラッパ飲みも教えてもらった。
初のラッパ飲み、こぼさないよう自分の口に、瓶の口をすっぽり入れたら飲めなかった。
小学校の頃は、近所に同級生がたくさんいて、何かと面倒を見てくれ、守られていたように思う。
ラムネのビー玉の栓を押し開けてくれたり、重い荷物を持ってくれた友の数名は、今は糖尿病。
私が「重いものがあったら持ってやるぞ」と言うと、「お前に言われると情けなくなる」と言う。
60歳前から透析をしている友は、糖尿からの透析患者は余命10年(統計数値)と知っている。
大ざっぱに言うと、健康のために推奨される多くの飲食物は控えなければならない。
水分の多い食品、ほうれん草など野菜、バナナなど果物、乳製品、納豆、卵・・・。
これらを守れば余命は伸びる。
特に通常人と同量のカリウムを摂取すると心臓が止まる。
彼は透析して12年目で、栄養失調気味。
透析するために、腕に人工血管を埋め込み、血液循環の入り口を作る。
これが摩耗すると新たな場所に作り替える。
彼は今、それで入院している。
腕を使い切ると、首や股になるが、そうなると日常生活に制約が起きる。
両腕を使ってしまった彼は、そうなるなら透析を止めると言う。
新潟で孫がまもなく生まれるのに、やけになるなと慰めると、
孫の顔は見たいという。
イトトンボが飛んだ
予定外の話になったが、つらつらと想ったこと。
昆虫の写真は、これでおしまい。