私は違法行為をした・・・後悔はしていない。

コンビニを経営するBは店舗を大きく拡大し改築するとのこと。

30年前、商工担当の私にAはコンビニを経営したいと言ってきた。(Aは数年前他界し、息子のBが経営している)

   (当時は米やタバコの販売店の新設は出来ないように厳し 

    い法規制があった)

Aの親は米穀店を経営していたが、保証人などで借金を抱えたまま他界し、Aはそのあとを継いでいたがこのままではだめと思っての商売替え。

借金のある者にはコンビニは経営を認めない。

①借金を返すために、「米穀販売の権利」を売りたいとのこと。

②店舗と住宅の新設のために、今の店舗・住宅・土地を売りたいとのこと。

②はAの先輩であり、私の友人に引き受けてもらえた。

①が難解であった。

 

道の担当者に相談したが、彼は無理だという。

私の管内の米穀店組合には、白を黒にするほど道庁を動かす力を持っている有力者2名がおり、さらに私がしようとすることは法違反だからだと。

米穀販売の権利を売ろうとする店舗と、既存の他米穀店(友人であるC)の距離は200m無い(法基準違反)のだ。

200mの間に米穀店が4店もある事例を知った・・・その2店が私の身内だった。

その身内の一人は米穀店で影響力のある伯母(D)で、その伯母から聞いたりして歴史を調べると、そもそも米穀販売を規制する法は、既存の米穀販売店自らを守るために米穀販売組合の希望を基本としているので、組合が良しとすればそれなりの運用がされてきたという歴史があったのだ。

 

真夏の夜、静まり返った役場の一室で、管内の米穀店十数名(身内や友人の米穀店は欠席していた)を前に私は言った。

①身内である(伯母D)に歴史を聞いたこと・・・意味のないただのおどし。

②そもそも米穀販売店組合は、仲間が新たな出発しようとすることに協力するものであって、それを邪魔をするものなのかと。

・・・・これが根本的内容であるが、法をいかに潜り抜けるかに終始していた自分であった。

結局参加者全員の賛同を受け、Aはコンビニ経営ができるようになったのだ。

 

その間3か月ほど、課長・町長にはその都度報告はしていたが、私個人が勝手にやって進めたことにしていた・・・辞表を机の中に入れて。

200m以内の距離にあった友人の米穀店(C)には、町立病院のコメを収められるようにした。

コンビニ予定地は私の友人に協力を得て安価に買収できた。

米穀販売の条件には、米穀販売の経験者が必要であるので、権利を買ってくれた事業所の店員を、私の妻の実家(米穀販売もしている店)に過去に勤務していることにした。

すべて法律違反・・・誰かが訴えれば私は罰を受けただろう。

時代にあっていない法律・・・数年後この法は解消された。

これらの違法行為を批判する人は多いだろうが、若者が羽ばたこうとした行為に協力できたことに私は満足している。

その後、道庁を動かすほどの有力者2名とは、気軽に声を掛け合い懇談ができる間柄になった。

バラ

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小さなバラ

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