つれづれに語りましょう

北海道は独自の行政が行われていることが多い。

他県と接していないからそれがまかり通りやすい。

住民にメリットがあることなら良いのだが、

多くは運用による締め付け・規制である。

* 難病連に関わっていたときのこと(30年ほど前のこと)

 再生不良性貧血という患者さんは定期的な輸血が必要である。

その都度輸血量に見合った献血手帳をかき集めなければならない。

献血手帳には「輸血するときはこの手帳を提示すること」と書いてあった。

輸血そのものが大変なのに、手帳のお礼にまわると言う。

他県の患者や行政はどう対応しているか他県の患者会に問い合わせた。

献血手帳は不用とのこと・・・手帳を求めることは法律違反であるとのこと。

道の赤十字社に問いただすと、献血を増やすためにやむなくそうしているという。

その後、輸血を受けるとき献血手帳の提示は必要なくなった。

 進行性筋委縮症(キンジス)の身障手帳の判定も北海道独自の基準であったが、

交渉の結果他県に合わせて、患者の実態に合わせた現在の判定になった。

組織は親睦だけでなく、素朴な疑問に対する追求を忘れてはならないと思う。

 

2、農業政策

農業においてもいろいろな法律・規則で運用されている。

農業の担当になって農業関連の勉強を続けているうちに、

道の運用に矛盾を感じる部分が出てきた。

農林省に直接問い合わせえをすると、それぞれ私の考えのとおりだった。

あえて最後に、北海道の町であることを告げた。

すると「北海道は別格ですから、道のほうに再度確認してください・・・」だって。

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実はこれまでの記載は本論ではない。

書くべきか悩んでいる。どう表現するか・・。

意図しないほうに進むのではないかと不安である。

長い文書を読んでくれる人は良識があると考え、前段をあまり関心が無い様な長い文書にした。

 

肝炎ウイルスが血液により他人に移ることは多くの人が知っている。

これは40年ほど前から厚生省は発表していたが、公にしていなかった。

患者・家族に対する偏見が起きることを恐れて

       ・・・当時はそんな風潮の社会だった

患者には出血時の注意はしていたが、一般に対し今更発表出来ないとの思い。

エイズが発表され、国中がエイズの問題の話題になったとき、

その隙間を練って、肝炎ウイルスのほうが感染力が高いと発表したのだ。

それは感染することはすでに発表してあり、今回はその感染力を発表した形になった。

患者家族や関係者は知っていたのだから、

初めて知る人は自分の知識不足か?で済んだ。

 

本論に入ろう

糖尿病患者などが使用しているインスリン注射は、子どもでも出来る簡単なもの。

認知症のためインスリンを自分で打てなくなるが、

この場合北海道の特養では入所を拒否される。

インスリンは医療行為であるため、介護士はインスリン注射を扱えないからだ。

かっては医療行為であることを知りつつも、介護士が行っていた。

十数年前になるだろうか、北海道の地方紙が「施設職員が医療行為をしている」

と大々的に取り上げた。

道は施設職員の医療行為禁止の通達を出した。

そしてインスリンを自分で打てないものは施設から出るか、

家族が定期的にインスリンを打つ条件が付いた。

新聞社が、「誰でもできるインスリンは医療行為から外すべき」と続いてくれるのなら良いのだが、正義を貫いたかの満足で終えた。

その後私が福祉課長になって、医師に問いかけた。

インスリン痰の吸引は医療行為から外すべきと。

その医師は、道医師会のインスリンなどに関する会に所属していた。

医師は言う、①ともに医療行為から外すことは出来ない。

       (収入が無くなるから医師会としては当然ではある)

②吸引は、講習を受ければ出来るように協議中(H25年頃から実施された)

インスリンは出来ない・・・他県では今も職員が行っており、法改正をすれば

施設での行為が違法であったことを知らしめることになるからと言う。

先に述べた肝炎ウイルスとエイズのことに関連するのだ。

お役所は堅すぎると言うが、住民の特殊な状況を運用でなんとか助けようとしたとき、

法違反だと言われたらどうしようもないのだ。

長々と語って申し訳ありません。

困っている多くの人を助けるすべが無い。

議会もマスコミも「どうするか」より、誰が悪い?の追求に終始する。

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